人工妊娠中絶について

妊娠したのに様々な理由により出産できない場合、日本の法律では母体の健康を守る観点から、母体保護法の指定医師による妊娠中絶の手術を受けることが認められています。

当院では、妊娠初期(妊娠9週頃まで)の御相談をお受けしています。まず、十分な診察を説明を受けていただいた上で患者さまの希望をよく確認し、手術前の簡単な検査を行い、予約をした上で手術をすることになります。

早めの受診が大切な理由

早めの受診が大切な理由

月経が遅れるなど妊娠を疑う場合は、なるべく早期に産婦人科を受診してください。その上で妊娠を継続するかどうかについて御相談していただいた方がよいと考えます。
迷っている間にも妊娠週数はすすむので母体への負担が大きくなります。

  • 中絶手術が受けられる時期

    人工妊娠中絶が可能な期間は、「母体保護法」で妊娠22週未満(21週6日まで)と定められています。しかし、外来での手術が可能であるのは一般に妊娠初期までです。
    当院では妊娠9週までとさせていただいております。

  • 手術内容

    手術に際しては、安全に行うためにまず超音波検査により子宮の大きさ・位置を確認し、静脈注射による全身麻酔により痛みを感じない用にコントロールした上で、吸引法によって行われます。

    所要時間は15分程度です。術後は回復室で意識が充分に戻るまでの2〜3時間の療養をしていただいてから帰宅していただきます。術後の回復には個人差が見られますが、運動や入浴やセックスなどの禁止事項を除けば、翌日からほぼ普通の生活(たとえるなら生理の期間中のような感じ)に戻れる人も少なくありません。その後は、次回の生理が回復するまでの約1ヶ月の間に、3〜4回の通院をしていただきます。出血や軽い痛みは、術後数日間から2週間続きます。

    手術の料金は保険診療の対象とはなりませんし、妊娠数週などの条件によって異なります。(手術は予約制で、8~9万円(税抜き)前後です。)

    1回の妊娠中絶の手術を受けたことだけが原因で、その後に妊娠できなくなる可能性は高くはありませんが、女性の身体や心への負担を考えると安易に手術を受けることや何度も繰り返し受けることは避けなければなりません。また薬剤を使用した妊娠初期の中絶法は、安全性への配慮から日本では認可されていません。妊娠中絶を受ける前に、もう一度、妊娠継続することについて考えてみてください。

中絶の流れ

中絶の流れ
  • 手術前診察

    まずは十分な診察と説明を行い、患者様の希望をよく確認します。その後簡単な術前検査(血液検査や感染症の検査など)を行い、手術日を決定します。

    手術には、ご本人と配偶者もしくはパートナーの同意書へのサインおよび捺印が必要です。

  • 手術

    簡単な診察の後、前投薬の注射を肩に行い、超音波検査で十分な安全を確認しながら、静脈麻酔下に吸引法の手術を行います。
    手術は10〜15分程度で終了します。回復室で約3時間ほどお休みになってからご帰宅していただきます。

  • 手術後検診

    数日後に来院していただきます。その後は、月経が回復するまでのしばらくの間、2〜3回通院していただきます。
    また、今後の妊娠、避妊についてもぜひ御相談ください。

  • 会計

    手術代金は予約日に予約代金として5,000円かかります。
    手術当日の朝には、麻酔と手術、その他の費用含めて、80,000円~90,000円(妊娠週数によって異なります。)をお支払いいただきます。

※手術は予約制です。

手術時の痛み

手術時の痛み​

手術の間は、モニターを装着した全身管理のもと、静脈注射による麻酔を行います。眠っている間に手術が完了するので、手術中の痛みはほとんどありません。
ご不安な方はご相談ください。

また、術後の痛みについては、痛み止めの内服薬を処方いたします。

手術後のケア

手術後のケア​

術後数日~10日間ほどは、少量の出血や痛みがみられます。ナプキンはこまめに交換してください。術後しばらくは入浴せずシャワーにして、外陰部を清潔に保ちます。感染予防のため、医師の許可がでるまではセックスは禁止となります。

手術当日は、自宅安静をしていただきますが、翌日からの軽作業は可能ですので、詳しくはご相談ください。

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