低用量ピルと避妊

当院での低用量ピルの処方について

当院のピル治療方針

当院では、ピルご希望の患者様の最初の診察では必ずしも内診はいたしておりません。
避妊の詳しい相談とお薬の説明をうけていただいて、ピルを処方しています。
その後は簡単な血液検査や子宮頸がん検診などをおよそ1年に1回受けていただきますが、それ以外で、患者様の健康状態に問題ない場合は、速やかにピルをお渡ししております。

低用量ピルの作用

低容量ピルの作用

低用量ピルは、女性が1日に1回1錠を内服するだけで、簡単に確実性の高い避妊ができる薬です。適正使用時の避妊失敗率は0.3%未満とされています。

世界中の多くで有効性と安全性が確認されており、軽微な吐き気や頭痛、少量の性器出血などは時々あるものの、1~2ヶ月間で自然に消失することがほとんどです。

重篤な副作用として血栓症がありますが、その発症率は1万人あたり1人とされています。タバコを吸わない健康な女性ではほとんど発症しません。

ピル処方の流れ

  • 受付を済ませ、チェックシートにご記入いただきます。
    事前にダウンロードでご記入いただき、外来受付へお持ちいただくことで受付での手続きをスムーズに完了することができます。
  • 低容量ピルについての説明をします。
  • 血圧、体重測定などを行います。
  • 患者様に合ったピルを処方(院内処方)いたします。

ピル服用の注意点

当院では、問診票への記入と、内服中の注意事項に関する指導を受けていただいた上で処方しております。また、安全のため、およそ1年ごとに定期検診を受診いただいております。

前兆を伴う片頭痛がある場合や、35才以上で1日に15本以上タバコを吸う人など服用できないケースもあります。

緊急避妊・モーニングアフターピル

避妊しないでセックスした場合やコンドームが破れてしまった時に、性交後72時間以内であれば、約95%の確率で避妊することができます。

現在推奨されているのは、平成23年に認可された緊急避妊専用薬「ノルレボ錠」を服用する方法です。具体的には、性交後72時間以内に産婦人科を受診し、ノルレボ錠を1錠服用するだけです。

従来の方法より避妊効果が高いだけでなく、副作用が少ないのが特徴です。服用した後は、次の生理が来るまで経過観察となります。 「生理の出血かどうか判断できない」「下腹部痛の症状がある」「2~3週間以内にいつもと同じ生理が来ない」などの場合は、必ずご相談ください。また、緊急避妊薬の服用で排卵が遅れることもあるため、妊娠していないことが確認できるまではセックスを控えてください。生理が来たら、すぐに低用量ピルを開始することをおすすめします。

緊急避妊・モーニングアフターピル

2019年2月に、富士製薬工業(株)の新しい緊急避妊剤『レボノルゲストレル錠1.5mg「F」』が製造販売承認申請を受理され、同年3月19日に新発売となりました。従来の緊急避妊剤 あすか製薬の『ノルレボ錠1.5mg』と主成分は同じものであり、緊急避妊の効果も同等です。

これにより薬剤の納入価格が大幅に下がりますので、当院で緊急避妊を希望される場合の費用は、2019年3月22日より8500円(税別)とさせていただきます。また、当分の間、あすか製薬の『ノルレボ錠1.5mg』の取り扱いは休止させていただきます。価格が安くなったといっても、緊急避妊の効果は従来通り100%ではありませんので、確実に避妊するためには事前にご相談いただいた上で低用量ピルなどを服用していただくことをおすすめいたします。

診察料とレボノルゲストレル錠
(ノルレボ錠のジェネリック)
8,500円(税別)
診察料とノルレボ錠 14,000円(税別)(一旦休止)

その他の避妊

銅付加IUD・ミレーナ(IUS)

銅付加IUDやミレーナ(IUS)はT字型の小さな器具を子宮内に挿入することで、最長5年という長期の避妊が可能です。
適正使用時の避妊失敗率は約0.6%です。
一般に出産経験ある方が対象となります。

銅付加IUD 約40,000円(税別)
ミレーナ(IUS) 約55,000円(税別)

コンドーム(男性用)

日本で従来から使用されている一般的な方法で、性感染症の予防にも有効な避妊方法です。

しかし、使用時に破損や脱落が起きることがあり、一般的な使用時の避妊失敗率を見ると18%と高率です。女性にとって十分安心できる避妊法とはいえません。確実に避妊したい場合は低用量ピルを服用し、さらにエイズやクラミジアなどの性感染症を予防する目的で、コンドームを使用してください。

上記以外の方法として、基礎体温法、殺精子剤、ペッサリーなどがありますが、避妊失敗率が高いため、安心できる方法ではありません。

乳がん検診に関して

乳がん検診に関して

近年、日本人女性の乳がん罹患率は18人に1人と言われています。日本人女性のかかりやすいがんの中では、大腸がんと並んで上位にはいります。

乳がんは乳房切除のような大きな手術が必要なケースもあるため、早期発見・早期治療がとても大切です。

当院では、20~30代女性やホルモン療法を受けている患者様に対して、専用のプローブを用いた超音波検査による乳がん検診を行っています。
40歳以上の患者様には、近隣の施設にてマンモグラフィー検査を受診していただき、その補助検査として当院の検査を受けてもらう場合もあります。

精密検査や組織検査が必要な症例では、実績のある専門の病院を紹介しています。

自己触診による検診については、正しい方法で毎月行うことで早期発見につながるケースもあるため、是非おこなってください。
自己触診の指導ご希望の方はご相談ください。

可能であれば1年に1度乳がん検診を行っていただくことをおすすめします。

血縁者に乳がん歴のある方がいらっしゃる場合は、ご自身の乳がんリスクがやや高まりますので、健康管理に注意しましょう。

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